ロウソク足分析の中で3本のロウソク足を使った分析として有名な酒田五法から三空のパターンを整理する。
「三空叩き込み 三空踏み上げ | 株チャート分析と個人投資家の心理学」のサイトを参考にした。
三空 (さんくう) とは,ロウソク足同士の間に空間ができる形を指す。この空間を「空」または「窓」と呼ぶが,これが3回連続で出現するパターンを酒田五法では三空と呼んでいる。
三回も連続して空を空けながら,中間の価格帯を飛ばして取引されたわけだから,相場の勢いが非常に強いことを示す。空が何日も埋まらない場合,新たなトレンドの始まりとして重要なポイントとなる可能性が高い。
三空叩き込み
長い下落相場の後に三空が出現した場合,酒田五法では「三空叩き込みに買い向かえ」と言われ,大底を意味し,買い場となる。
想像を超える悪い決算発表や,悪材料から投げ売り状態になっている。逆指値や含み損拡大防止のために投げ売りが発生している。
2-3個目の窓は少し遅れて手仕舞いに動いた人の軌跡となる。3個も空を空けた頃には最初に手仕舞った人が逆張りに転じて買いの動きが入り,転換する。逆張りと空売りの買い戻しで株価は大きく戻る。
前日終値と,当日の始値に窓 (空) があれば,多少ヒゲがかかっていても三空叩き込みと解釈して構わない。
また,同じ系統の足型に「三手大陰線」がある。こちらは窓あけは関係なく,連続して大陰線が出現した足型となる。
両足とも,売りが売りを読んだことでできる足型だ。実践では,ローソク足の大きさがどんどん大きくなり,出来高も急増すれば大底となる。何も考えずに買いエントリーする。
三空踏み上げ
三空叩き込みの反対に三空踏み上げがある。
上昇相場の途中で陽線のロウソク足が4本連続し,三空が出現した場合を三空踏み上げと呼ぶ。強気で買いが殺到して現れたロウソク足の組み合わせで,天井打ちを暗示する。
酒田五法では「三空踏み上げに売り向かえ」と呼ばれ,極めて強い売りのサインとなる。
一気に買いが入り,最後まで我慢していた買いが入って2-3個目の空を空けた。
前日終値と,当日の始値に窓 (空) があれば,多少ヒゲがかかっていても解釈して構わない。
三空踏み上げの実例を以下に記す。
6036 KeePer技研の2020年8月末から9月初めにに三空踏み上げのロウソク足を形成した。「投資日報: 7月末の信用取引開始直後の6291 エアーテックでの50万円の大負けを返済 – 己の為に金は鳴る」に記した通り,三空踏み上げのサインを見逃し,一番上がった9/2に買いエントリーしてしまった。
メガヴィン流投資術では,順張りで勢いのある銘柄にエントリーする都合,三空踏み上げの形成途中にエントリーすることが十分にありえる。頂点に達すると,下降転換の可能性もあるので,三空踏み上げのパターンには特に注意したい。