概要
株式投資のテクニカル分析の手法のひとつにロウソク足チャート (candlestick chart) がある。ロウソク足はある期間内の始値,終値,高値,安値,上昇,下落が一目で把握可能な指標であり,株価のチャート分析で必須の指標となっている。
このサイトでも今後もロウソク足について言及していこうと思っている。ただ,それにあたって一つ気になることがあった。それは,ロウソク足の表記だ。
「ロウソク足」の他に「ローソク足」の表記が存在し,どちらかというと「ローソク足」の表記のほうをよく見かける。例えば,WikiPediaは「ローソク足チャート – Wikipedia」の通り,「ローソク足」の表記となっている。
今後,毎日のように付き合う指標なだけに,この表記の違いをはっきりさせておきたく思って調べた。
結論としては,現代仮名遣いに準拠した「ロウソク足」の表記が正しいと思った。
調査
「ロウソク足 ローソク足
」で検索したところ,そのものずばりの「「ロウソク」と「ローソク」の違いは何ですか? – 「ロウソク」は『現代仮… – Yahoo!知恵袋」の質疑応答が見つかった。
こちらによると以下の違いがあるとのことだった。
- ロウソク: 現代仮名遣いによる表記。
- ローソク: 発音に即した表記。
「ヒョウショウジョウ」と「ヒョーショージョー」の違いという説明がわかりやすかった。
ロウソク足を漢字で書くと,「蝋燭足」となる。この漢字表記の「蝋燭」の部分の読みがなは「ろうそく」であり,これをカタカナに直しただけだ。つまり,以下の順番で変換がかかっている。
蝋燭→ろうそく→ロウソク
こういう経緯なのだから,「ロウソク足」の表記に筋が通っていると感じた。
また,読みがなに「う」を含む難しい漢字をひらがなやカタカナ表記する際に,「ウ」を「ー」に差し替えて表記するということはしないだろう。何でもかんでも「ウ」を「ー」に差し替えると,逆に読みにくく感じた。
また,念のため現代仮名遣いの長音の表記について確認した。1986年7月1日に昭和61年内閣告示第1号に,以下の通りの記載がある。
「ろうそく」の「ろ」はオ列の長音に該当するため,仮名に「う」を添えるのがやはり順当に感じた。
結論
テクニカル分析の最重要指標の一つでもあるロウソク足チャートの表記について調べた。
「ロウソク足」と「ローソク足」の表記があり,どちらかというと「ローソク足」と表記されることのほうが多い。
しかし,現代仮名遣いに従うと,「ロウソク足」の表記が正しく順当であるため,本サイトでは一貫して「ロウソク足」の表記を採用することにする。
細かいことだが,一つ疑問を解消できたのでよかった。